走る趣味はございません

直付台座のFDを下げるWickWerks「Fit Link」という既製品

つい先日、直付けFD台座の自転車フレームでもFD固定位置を限界突破で下げる アダプターの製作記 を書きました。
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それを導入したすぐ後に知ったのですが、
2016年の後半にWickWerks「Fit Link」という製品が日本に上陸していたようです。
日本代理店のサイト
本国US公式サイト
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FitLinkの構造は私が先日自作したアダプターと同じ考え方です。
自作したアダプターには満足しているつもりですが、
技術的興味があったので早速入手してみました。
武蔵小杉(神奈川県川崎市)のCYCLE CUBEの店頭購入で3590円です。
CYCLE CUBEに訪れるのは2年ぶり。
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3590円という値段が高いか?安いか?
同種の一般流通製品が他に存在しないので基準はありません。
綺麗な加工を見れば高いとは感じないと思います。
ちなみに本国公式サイトの通販だと$29.95です。
日本国内でもほぼ同価格ということです(2017年1月現在)。

これを書いている2017年1月現在では日本国内のFitLink情報を探すとスポーツバイク専門店のブログが数件見つかる程度です。
もとよりニッチ市場の製品なので今後も大々的に普及することはないでしょう。

ちなみにパッケージ裏面や本国のサイトを読むと「ジュニアのロードレース」向けに想定されていることが分かります。
米国ではフロント52T+ジュニアカセットの組み合わせでレギュレーションを満たすことが通例のようですが、
これまで以上に優れた環境というコンセプトのようです。
このあたりは本国サイトに説明があります。
これ ↓ はパッケージの裏面です。
FitLinkURA.jpg

兎にも角にも自作する前にこれを先に知っていたとしたら
とりあえず手っ取り早く既製品のFitLinkを導入していたと思うので、
自作品と見比べる観点で見ていきます。
FD位置下げアダプターを欲している方が、自作するかFit Linkを購入するかの参考になれば幸いです。

では、比較レビュー開始。

まず、自作品に何か命名していないと文章が書きにくいので適当に決めます。
給水管をベースに製作したので水にちなんで「アーチ式フロントディレイラーダム」で。
略してアーチダム。
略してしまうと自転車のどの部品になるのかさっぱり分からないけど適当に決定です。
FitLink(フィットリンク)も名前だけ聞くと何のことやら、命名なんてそんなもんでしょう。
ちなみにアーチ式コンクリートダムはこれ。
P1007374.jpg


<素材>
アーチダムの素材は給水管がベースになっているのでステンレス(SUS304)です。
重いだけに頑丈です。
DSC01610.jpg

FitLinkは本国サイトも日本サイトも「アルミニウムCNC加工」と表記されているだけです。
同ブランドの他製品(チェーンリング)だと「7075」とジュラルミン系であることは明確に記載されていますが
FitLinkは曖昧に「アルミニウム」です。
ジュラルミン系ではなく6061か6063と一方的に決めつけます(論拠なし)
DSC01693.jpg


<重量>
アーチダムの部品一式です。
この状態で重量測定すると33gでした。
アダプター単体だと15gです。
DSC01632.jpg

FitLink一式は23.2gです。
アダプター単体だと7.8gです。
当然ながらステンのアーチダムよりもアルミのFitLinkの方が軽いです。
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<既存台座との段差対処>
アーチダムではアダプター本体とは別部品にしているU型スペーサーがあります。
これにより既存台座との段差を解消しています。
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FitLinkでは一体化されています。
素晴らしく美しいです。
自作の際に丸パイプではなく丸棒の左右から違う内径をくりぬいてスペーサーを一体化する形状は検討していたのですが、
自身の工作環境では無理だったので諦めた方法です。
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<外径アール>
アーチダムは外径21.7mmのパイプから作成したのでFD用の湾曲ワッシャーとアールが合っていません。
これはパイプをベース素材にして製作する以上仕方のないことです。
湾曲ワッシャー側に加工を入れて、弧を沿わせるようにするのが妥当です。
DSC01638.jpg

FitLinkでは極めて精度の高い湾曲ワッシャーが付属しています。
CNC削り出しならではの完成度です。
素晴らしく美しいです。
DSC01700.jpg


<FDのボルト固定位置>
アーチダムはU型スペーサーの形状により台座の真下0mmからFDボルトの固定が可能です。
DSC01658.jpg

FitLinkでは台座の真下にFDを取り付けることは出来ません。
アダプターに1~2mmの取り付け不能な領域があります。
状況によっては台座の下部形状に沿うように削ってしまったほうがいいでしょう。
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というのも・・・FDを大きく下げるとチェンステーにFDの羽が干渉する問題があります。
こちらの例は直付け台座の一番下にFD6800を取り付けた状態です。
genkaisage.jpg

このフレームでFDを台座の限界以上に下げて取り付けることを最初に検証した際、
台座下部0mmの位置に初代自作アダプターを使って試したのですが、
チェーンステーとFDの羽のクリアランスが1mmだったため安全マージンがなく事実上アウトでした。
仕方なくFDの羽の先端をグラインダーで1~2mmほど削りました。
(1年使って更に 1cm切断 しました)
これと同ケースだとしたらFitLinkの無加工の取り付けは出来ないということです。

チェーンステーにFDの羽がぶつかる問題は、
本国US公式サイト に改善策が書かれていますが主流のシマノ11速ではなく10速環境に限定される方法です。
10速環境とはいっても現行のTiagra4700系は11速と同構造のため無理だと思われます。
SORA R3000系も無理なように思えますが試したわけではない妄想です。
一言でまとめるなら7900系DURA-ACEの世代までならチェーンステーに干渉しても回避策があるということです。


<アダプターの厚み>
K-Edge等の一部チェーンキャッチャーはFD固定部に取り付けますが、
それを使用するとボルト頭が前方にかなり飛び出します。
FDアダプターの厚みによってはシートチューブのボトルケージに干渉することが考えられます。

アーチダムは厚さ2.3mmのため私の環境では干渉していません。
DSC01674.jpg

FitLinkは厚みが6mmほどあるため私の環境ではボトルと干渉しそうです。
K-Edgeのチェーンキャッチャーを諦めるか、
ボトルケージの位置をスペーサー等を使って変更することになります。
・・・そのどっちも妥協したくない、という人は多いと思いますが諦めるしかありません。
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最後に・・・
パッケージに記載されていますが、
FitLinkは50,53Tに対応している直付台座を同社の41Tギアでも使えるようにすることが目的のパーツです。
よって、その中間付近の44Tや46Tのアウターギアを使おうとしても無理なことが多いように思えます。
これは直付台座の枠部分の位置にFDをセットする必要があるケースのことです。
私が自作したアーチダムにも同じことが言えます。

もう一つ、どうでもいいこと。
FitLinkはシマノDi2には対応していないことが本国US公式サイトに記載があります。
Di2だけを名指しで使用不可を明言するということは、
それ以外のカンパ、SRAM、FSAの電動シフトコンポなら対応可能ということでしょうか?
・・・と屁理屈を思いつくのは性格の悪い捻くれ者だけです。

以上、FitLinkの机上レビューでした。
今のところ自転車に取り付けてはいません。
今は自作したアーチダムの実走検証中なのでFitLinkは観賞用です。

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  1. 2017/01/17(火) 23:42:46|
  2. ギア周辺
  3. | コメント:0

直付台座のFDを限界突破で下げる工作(アウター40T)

私がメインに乗っているロードバイクはフロントアウターがスギノの40Tでリアは11-23Tです。
まともなロードバイク乗りなら「ハァ!?」と思うことでしょう。
硬派なショップに見せれば「ド貧脚」と内心バカにされるという被害妄想。
DSC00627.jpg

自分が軽量級ということもあって、平坦路でごく普通の巡航時に一番疲れなく走れるケイデンスは100くらいです。
よくあるアウター50Tを使っても平坦の単独全力スプリントのMAXは所詮50km/h前半程度の脚力しかありません。
更に言えば峠の下りでは踏みません。

現状のFアウター40T+Rトップ11Tでも全開ケイデンスで回せばアウター50Tと同じく50km/h前半は出ているのでこれで何も問題はありません。
そもそもそんな速度は自分には長時間維持し続けることが出来ないスピードです。
このアウター40Tに至るまではトップ14Tのスプロケを組み換えたり幾つかの手法を試しましたが、
今のところギア構成を検討する沼からは抜け出しています。
ギアチェンジを頻繁にしたい人なので11-23Tのクロスレシオ感はとても自分に合っています。
DSC01667.jpg

しかし、脚力に対するギア比の問題がなくともディレイラー周りのメカニカル面に問題があります。
フレームにFD直付台座がリベット打ちされている場合は、
小さなアウターギアにあわせてFD位置を下げたくてもFD直付台座の位置は固定されているため下げられません。
限界まで下げてもこんな感じです。
genkaisage.jpg

一部フレームのFD直付台座はボルト留めなので外すことが可能です。
且つ、真円のシートチューブであれば状況次第でFDバンドを使えます。
実際に自分はそうやっていたこともあります。
DSC01623.jpg

但し、大多数のFD直付台座はリベットで固定されているため外せません。
DSC01649.jpg

リベットをドリルで破壊して台座の撤去はやろうと思えば可能です。
かつて、わけあって大量のリベットをドリルで破壊した経験があります。
でも出来ることならフレームは何もいじりたくないです。
仮に台座を撤去したとしてもカーボンフレームの場合はリベット穴が複数開いている付近にFDバンドを固定するのは強度に不安があります。
そもそもリベットを破壊してまで対処する覚悟があれば小ギア対応のFD台座(ロング版)を自作して再度リベット留めをしたほうがいいでしょう。
あの形状を削り出しで正確に作る工作の難易度は高そうですが(自分は無理)。

そんなわけで、私は直付台座に自作のしょぼいFD位置下げアダプターを使用して対処をしていました。
FD表

このアダプターは外径19mm、内径17mm、厚さ1mm、のステンレスパイプから切り出して作成したものです。
DSC08629.jpg

これによってアウター40Tでも変速出来るようになったので差し当たって問題は無かったのですが剛性感の乏しさから満足はしていません。
とはいっても走行1万キロ以上、普通に使えていましたけどね。


~~~やっと本題~~~

アダプターの剛性感が乏しいなら頑丈で厚みのある素材で作ればいいだけです。
というわけでアダプターの作り直しです。

まず前提としてFD台座には統一規格(?)があります。
複数個体を実測すると物によっては微妙に違うのですが大体がこの寸法です。

外側アール:φ17
内側アール:φ10
FD取り付け部の厚み:3.5mm
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台座外側のボルトヘッド面に沿わせるアダプターを作るなら内径17mmのパイプから作れるのですが、
内径17mmで現状よりも肉厚&頑丈な素材のパイプがなかなか見つかりません。

数件のホムセンをうろちょろして目を付けたのがこちら。
水道用品コーナーに売っていたステンレス製の「ロングニップル」です。
ようするに給水管です。税抜338円。
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売り場の陳列商品をノギスで一つづつ調べたところ
工業製品にも関わらず寸法は0コンマ以下程度ながら個体差があります。
出来るだけ内径が目標値に近い物を選別して購入しました。

購入した物の実測は下記の通り。
これだけ厚みのあるステンレスパイプなら玄翁でぶっ叩いたとしても凹ませることは困難です。

外径:21.7mm
内径:16.8mm
厚み:2.5mm
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これをカットして竹割にします。
パイプの切断前にまずは治具作り。
適当な端材にφ19のホールソーで穴を開けます。
IMG_20170107_134404.jpg

糸ノコ盤で細かく切断。
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卓上ベルトサンダーで整形して治具は完成。
IMG_20170107_140129.jpg

作成した治具にパイプを挟み、万力に固定したらディスクグラインダーで縦と横に切断します。
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騒音作業の末、3枚おろしにしました。
IMG_20170107_174156.jpg

FD台座に現物あわせをしてFD固定ボルトの穴を開けます。
厚み2.5mmのステンレスに穴を開けるので一般的な鉄工ドリル刃では無理でしょう。
ステンレス用のドリル刃が必要です。
M5のボルトを通す穴はFDの位置調整のため5.0mmではなく6.0mmにしておきます。
この6.0mm幅というのはFD台座の統一規格(?)です。(例外あり)
IMG_20170107_184614.jpg

バリをとったり、仕上げをしたら完成。
ステンレスなので磨き上げればピカピカです。
大と小を作りました。
重量は大15g、小10gです。
DSC01629.jpg

一式はこちら。
右から・・・

●M5ボルト
●湾曲ワッシャー
●自作アダプター
●自作の丸ナット10mm径&不要なFD台座を切り取ったスペーサー

DSC01632.jpg

ロードバイクに取り付けます。
FD台座を切り出したスペーサーを入れることで既存台座との段差が出来ないようにします。
取り付け中に落下しやすいので極薄の両面テープで仮固定しています。
スペーサーはU型なので直付台座の真下0mmからFDボルトの固定が可能です。
DSC01658.jpg

いい感じ。
何度も素早く変速する負荷をかけても平気です。
もう少し下げた方がいいように見えるとは思いますが、
斯く斯く然々で固有の心配があるのでとりあえずこの位置にしています。
変速やチェーン落ちは全く問題ありません。
DSC01663.jpg

このフロントディレイラーはFD6800ですが羽の先端を1cmほど短く切断&溶接しています。
詳しくは 以前の記事 にて。

FDを取り付ける前後方向の位置は元々のFD台座位置と同じなので、
FD6800のサポートボルトはちゃんとフレーム側のバックアッププレートに届いています。
ちなみにこのサポートボルトは標準の12mmではなく少し長いものに交換しています。
標準の12mmだとシートチューブのFD逃がし凹みが影響して届きません。
DSC01668.jpg
今回作成したアダプターとは違う形状で、
FDの取り付け面側に丸棒状のアダプターを取り付けることも少し考えたのですが、
FDの前後位置が標準位置よりも後方になるとサポートボルトが届かなくなりそうだったので廃案にしました。
丸棒アダプターのFD取り付け面を大きく窪ませるような加工を丸棒に施せばサポートボルト問題は解決出来そうですが、
そんな難度の高い加工は自分は無理です。


このアダプターの厚みは元々2.5mmです。
仕上げの際に削られたことにより最終的には2.3mmになりました。
FDの固定ボルトの頭も前方に2.3mm移動することになります。
K-Edgeのチェーンキャッチャー&湾曲ワッシャーを使っているので、
シートチューブのボトルに干渉しないか少し心配だったのですが、
2.3mmくらいなら何も問題ありませんでした。
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作成したアダプターに使用したパイプの外側アールは21.7mm。
FD用の湾曲ワッシャーではアールがあっていません。
湾曲ワッシャーもアダプターの21.7mmアールにあわせて削るか自作した方がよさそうです。
そのうちやります。
DSC01638.jpg

数千キロ走った時にアダプターが歪まないか?・・・これはやってみないと分かりません。
たぶん大丈夫だとは思うのですが、もし歪むことがあれば別素材で作り直しです。
内径17mmで強固なパイプの次候補としてはインパクト用17mmロングソケットを想定しているのですが、
加工が困難なほど強固なドナーになるのでドリル刃が負けそうな予感です。
無理感が漂っているので、あんなものを加工することを考えただけで気持ち悪くなります。

  1. 2017/01/10(火) 22:50:05|
  2. ギア周辺
  3. | コメント:0

OnebyESU ジェイカーボン グランモンロー

OnebyESU(ワンバイエス)ジェイカーボン グランモンローという東京サンエスのカーボン製ドロップハンドルを購入しました。
3万円近い出費です。
高価な自転車パーツの購入は久しぶりです。
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何年か前の展示会で「Fit ZONE」という独自技術を知り、ずっと気になっていてやっと購入。
「Fit ZONE」は東京サンエスで2017年1月現在、3種の製品に採用されています。

●ジェイカーボン グランモンロー
●ジェイフィット エバーFZ
●ジェイフィット アークFZ

選択肢が複数ある時、私は一番安価な製品に飛びつくことが多いのですが、
一番高価なジェイカーボングランモンローにはFitZone以外の特徴も魅力的に思えて選択した次第です。
カーボンによる軽量化とか衝撃吸収性は二の次と考える人なので、
仮にまったく同形状で安価なアルミ製の商品があればそれを選択していたと思います。

・・・というのはまさに机上の空論みたいなもので、
グランモンローの形状はカーボンならではの独特な整形です。
仮にアルミ素材で無理やり同じ形状を実現させた方が高価になってしまうかもしれません。

グランモンローと同程度の出費で「3T」や「S-Works」などブランド力の高いカーボンハンドルも購入可能ですが、
むしろ自分は東京サンエスが好きなのでOneByESUやDixnaこそ至高です。
Japanese Fit = 日本人体系向けのコンセプトが嬉しいです。


それでは、グランモンローの各部を見ていきます。

実測重量(380/400mm):219g
DSC01585.jpg

Fit Zone。
シフターを取り付ける下部が潰れている形状です。
カタログを見ると平らになっているような印象を受けますが、
現物に触れると平らではなく極僅かに凹んでいるのが分かります。
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どれくらい隙間が出来るかはシフターの設定や取り付け位置で当然ながら異なります。
でもFitZoneの効果がどんなもんか?参考値でもいいから数値で教えてほしいですよね。
私は購入を検討している時にそう思いました。
この写真はST6800のレバー調整シロをめいいっぱい解放した状態でスケールを当てています。
シフターの取り付け位置は概ね水平です。
これだけ隙間があれば小指までガッチリ握れる人の方が多いでしょう。
DSC01601.jpg

FitZoneの形状のせいでシフター取り付けのクランプ挿入がとてもきついです。
グイグイと前後に回し押し込んでやっと入りました。
ちょっと無理やり感があります。
クランプ直下の白くなっている部分はグイグイ押し込んだ結果です。
せっかく高価なハンドル、一生物のつもりで使いたかったのにいきなり傷をつけて鬱です。
ここはスムーズに入る形状に改善してほしいところです。
DSC01593.jpg

ブレーキ&シフトワイヤーは下通しの凹みが付いています。
アクセサリーホルダー等、ハンドル前方に迫り出すアイテムを使っている人なら
ワイヤーは前通しよりも下通しハンドルの方が取り回しがよくなると思います。
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ステムやアクセサリーの取り付け部分(31.8mm径の部分)は広めです。
こういうところは日常使用での実戦向きです。
レースという意味での実戦派の方にはどうでもいいことだと思いますが。
ちなみに中心にプリントされた線は1mm以上ずれています。
寸法を実測せずにプリントを信じて中心線の中央にステムを取り付てしまう人は絶対いると思いますよ。
メーカーさんに改善してほしいですね。
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真ん中から左右の肩が上方向に5mm上がっています。
ひっくり返して置いてみるとよく分かります。
両肩に支えられて中心の下部は宙に浮きます。
DSC01577.jpg

上から見ると極端に言えばWの形状です。
ステムクランプ部から後ろ方向に5mm戻る形状です。
グランモンローは最小360mm~最大440mmまで全サイズがショートリーチ68mmですが、
W形状により更なるスーパーショートリーチ63mmを実現しています。
DSC01581.jpg

以上、スペックレビューでした。
とにかく形状が独特でアイデア満載です。

使い心地を重視したハンドルです。
強烈な前傾姿勢には向いていません。
サイクリング、ロングライド、シクロクロス、そういった方々に向いているように思います。
ただし、レース派ではない方だとハンドルに3万円の出費はなかなか難しいですね。
私は購入する踏ん切りがつくまで2年以上かかりましたw

雑誌にありがちな「乗り味がどうのこうの」みたいなことを書けば書くだけ嘘臭くなるので実使用時の感想は控えておきます。

  1. 2017/01/07(土) 00:01:56|
  2. 買った物
  3. | コメント:0

EPSON E-100 フォトプリンターの分解メモ

年賀状シーズンにありがちな話題。

家庭用のプリンターって、ちょいちょい調子が悪くなりません?
使用頻度が低い人ほど内部のインクが固まってしまうせいか目詰まりがよく発生します。
そのたびにヘッドクリーニング機能を何度も作動させて大量のインクを消費するよりも
いっそ分解して自身の手でヘッドを掃除した方が綺麗になることが多いです。

我が家の据え置き型A4プリンターを分解メンテした回数は数知れずですが、
今回、写真専用の小型プリンターを初めて分解してみた話です。

EPSON カラリオミー E-100(2004年発表)
6色一体型インクカートリッジ
DSC01250.jpg

家庭用で写真専用(フォトプリンター)として発売されたもっとも初期の機種です。
発売当時はテレビCMも放映されていました。
現在のハードオフのジャンク相場だと100円です。
今でもよく見かけるのでそれなりに普及したのでしょう。

さて、我が家のE-100。
発売当時に貰い受けたものですが、
インクコストが高く(純正インクの一般相場は約3000円)近年は使っていませんでした。
メーカースペックではインクカートリッジ1本につき200枚の印刷が可能とのこと。
インク代のみを考えれば1枚あたり単純計算で15円。
純正インクという前提なら決してコスパは悪くはないのですが、
実際にはそこまでたくさんの印刷は出来ません。

そんなわけでしばらく眠らせていたプリンターだったのですが、
最近ハードオフで使用期限切れながら未開封の純正インクを300円で数本入手出来たので久しぶりに使おうと思ったら酷く汚い印刷結果でした。

E-100はフォトプリンターとしては何気に珍しく6色インクを採用している高品質マシンです。
せっかく純正インクが激安に入手出来たことだし、なんとか使いたいので分解して掃除をします。
プリンターは数年後に再び分解する機会が十分考えられるので手順をメモしておきます。
E-100の分解記事がネット上に見つからなかったので自分以外にも誰かの参考になれば幸いです。


では、分解開始。

①取っ手。
手前に向けて水平にするのがミソ。
この状態で外側に引っ張ると外れます。
DSC01234.jpg

②前面の排紙トレイなど細かいものを外します。

どれもビス固定はされていないのでゆっくり慎重に外します。
ゴム足は少し硬いのですが上方向にこじるように引っ張るだけです。

底面のゴム足
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インクカートリッジカバー、コンポジット端子カバー
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③左右の側面パネル
本体をひっくり返し、赤丸の部分にマイナスドライバーなどを入れて慎重に。
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④左右の側面ボディ。
左右ともにビスがあるのでそれを外します。
DSC01225.jpg

底面で3か所のツメがかかっているのでここを慎重にずらします。
DSC01219.jpg

⑤上部パネル
左右ともに赤丸の部分のビスを外します。
DSC01215.jpg

上部を地上げるとフレキケーブルが繋がっているので引っ張って外します。
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⑥メイン基板&金属パネル
赤丸の部分のビスとケーブルを外します。
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⑦ヘッド上部の金属パネル
左右のビスを外します。
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DSC01206.jpg

⑧ヘッド
赤丸の部分のビスを外します。
このうち黒いビス2本は今回の分解で唯一 #1のプラスドライバーが必要な個所です。
それ以外は全て#2です。
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⑨掃除
めせたくヘッドをひっくり返すことが出来ました。
数年使用したプリンターだとヘドロ状のインクがこびりついていることも多いと思います。
この画像は無水エタノールを浸した綿棒で掃除をした後です。
DSC01200.jpg

別のプリンターでの話ですが、
ノズルつまりが酷かった時はインクカートリッジの供給ノズルに
パーツクリーナーのスプレーを大量に吹きかけたことがあります。
そうするとヘッドからクリーナー液が染み出てきてノズル内部とヘッド内部の洗浄が行えます。
その結果、、、作業前よりは改善したもののいろいろ調子が悪くなることも。
処分する覚悟がない限りやめておいた方がいいでしょう。

その他、全体の埃払い、外したボディの丸洗いなどをしてから元通り組み立てます。
かすれチェックなどの試運転をしてから印刷すると・・・プリンターが生き返りました!
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E-100の分解は難しくなかったので、
都合よくE-100本体と純正インクがジャンク価格で入手出来ればお買い得です。
分解掃除をして蘇生させてあげましょう。

  1. 2016/12/25(日) 21:14:31|
  2. 自転車の話ではない
  3. | コメント:0

スポーク折れにファイバーフィックススポークは使えるか?

外出先で自転車のホイールのスポークが折れた!破断した!…嫌ですね。
そんな時でもホイール全体のスポークテンションを調整すればツーリングを続けることは可能かもしれませんが、
それは伝統的な32Hや36Hで組んだホイールの話で、少スポーク主体の現代ホイールではなかなか難しいように思います。
現実的にはスポークが折れたらやれる範囲でテンションの調整をして、無理のない走りで帰宅するだけになると思います。
また、完組ホイールの場合は、近隣ショップに駆け込んだところで大半の店舗では専用補修部品は常備していないと思うので、
その場での修理は難しいでしょう。

そんな出先でのスポーク折れを応急処置するファイバーフィックススポーク(FIBER FIX SPOKE)という製品があります。
商品名が長いので以下 "FFS" と略すことにします。

数年前まではサイクルベースあさひ等で普通に販売されていましたが、
2016年現在、日本国内商社での取り扱いが無くなっている(たぶん)らしく全然普及している気がしません。
私が調べた限りこれを実際に使ってみた日本語解説サイトは見つかりませんでしたが、
海外サイトなら幾つか見つかります。
DSC01371.jpg

「外出先でFFSを使おうとしたら説明書を持っていなくて使い方が分からない!」
という方がモバイルでこのブログに辿りついた時のために説明書のスキャン画像を置いておきます。
FiberFixSpoke_setumei1.jpg FiberFixSpoke_setumei2.jpg

こちらはパッケージ。
FiberFixSpoke_pack1.jpg FiberFixSpoke_pack2.jpg

DSC01372.jpg

これはケブラー(Kevlar)の紐をスポークの代用として応急処置する道具です。
"ケブラー"は自転車だと折り畳みタイヤの「ケブラービード」という言葉に馴染みがありますね。
なんでもケブラーは鋼よりも硬い繊維とされています。
比較条件は知りませんけど。

ファイバーフィックススポークのケブラー紐の太さは、
紐を潰さずに測るなら1.5mm以上の2.0mm弱、
ノギスで潰すように測るとほぼ1mmです。
DSC01374.jpg

さてさて、先日フロントホイールの振れ取り整備中にアルミニップルの角を舐めてしまいました。
ニップル回しをしっかり挿さずに雑な作業をしてしまった単純ミスです。
振れ取りはなんとか完了しましたがこのままにするのはちょっと気持ち悪いのでニップルを交換したいと思います。
ニップルを交換するには該当箇所を完全に外す必要があります。
せっかくなのでニップル交換前にFFSの練習をしてみます。
私は数年前から携帯工具入れにFFSを忍ばせていましたが一度も使う状況になったことはありません。
使い方が少々難しそうなのでそのうち練習しておきたいと前から思っていたところです。
DSC01251.jpg

<作業の前提>
●フロント20Hのラジアル組
●ダブルウォールのクリンチャーリム(XR-200)
●スポーク:DT Swissコンペ2.0-1.8mm
●ニップル:DT Swissアルミ2.0-12mm(#14)

作業結果が分かりやすいように縦横の振れ取りは済ませていることも大前提です。
かなり強いテンションで組んでいることを自覚しているホイールです。
外すスポークをテンションメーター(ParkTool TM-1)で測定しました。
タチ無しの状態だと換算表に照らし合わせて124kgfくらいと判断します。
もちろん、タチ付きなら状況は変わります(軽量リムほど)。
DSC01266.jpg

DSC01269.jpg

ニップルを緩めてスポークを外します。
ダブルウォールのクリンチャーリムの場合は、外す瞬間にニップルがリム内部に落ちないように細心の注意が必要です。
予め小さく切ったガムテープを用意してスポークが外れる時にすぐニップルとくっつけます。
ニップルをリムの内側に落としてしまったらリムテープまで外さなければなりません。
リムテープを外すのは柔らかいゴム素材タイプ(低圧用)でもない限り何かしら道具がないと困難です。
外出先でロードバイクの硬いリムテープをどこにも傷付けずに簡易道具で外すアイデアをお持ちの方がいらしたらぜひ情報願います。
DSC01270.jpg

この状態で横振れを確認してみます。
このホイールではスポークが1本なくなると約8mmの横振れが出ます。
DSC01276.jpg

FFSのニップル接続金具を繋ぎます。
ニップルが落下しない状態まで廻してから先ほどのガムテープを剥がします。
ちなみにFFSにもニップルは付属しています
しかし、繰り返しとなりますがダブルウォールのクリンチャーリムではリムテープを外さない限りニップル交換は不可能です。
DSC01278.jpg

あれ?ということはFFSって、出先で気軽に使えるホイールが限定されますね。
FFSの金具は2.0mmニップル(=14番)に対応しています。
それ以外のサイズを使っているホイールの場合はリムテープを外してニップルの交換をしないとなりません。
やはり出先でリムテープを外す方法を考えておく必要があります。
もしくは、金具側を自作した方がいいかもしれません。
例えば15番を使っているホイール用には15番スポークを曲げることで作れそうです。

以前、一般車のホイールを組んだ時に気づいたのですが、
国産13番スポークのネジ山は14番ニップルに対応しています。
13番スポークに13番ニップルというのは特殊な部類のようです。
また、12番スポークは13番ニップルを使ったり、この辺ちょっとややこしいです。
少しネットで調べてみたところ中にはスポーツバイク用の完組ホイールに13番ニップルを使っている製品もあるようです。

話を戻して・・・
繊維の紐をハブへ経由してからニップル側の金具に通します。
このロープワークは簡単ですが、いざという時に忘れていると思うので説明書の携帯もお忘れなく。
DSC01298.jpg

ニップルや金具をグリグリ回して締め上げます。
ニップル回し(ニップルレンチ、スポークレンチ)はファイバーフィックススポークに板状の物が付属しています(写真左)。
両側に切り込みがあり2種類のニップルサイズに対応しています。
自信がお使いのニップルサイズとは合わない場合は別途ニップル回しの準備も必要です。
特にシマノDURA-ACEなど、ニップルサイズが独自規格の完組ホイールは要注意でしょう。
DSC01366.jpg

ニップルが回らなくなるまで紐を張る場合、金具には最大でここまでニップルが入ります(という備忘録)。

●FFS付属15.5mmニップル(真鍮?)
DSC01291.jpg

●DT Swissアルミ2.0-12mm
DSC01292.jpg

締められるだけ締め上げたので振れ取り台で確認してみます。
紐を張る前に8mmだった振れが3mmまで改善しました。
しかし、これではまだ納得できません。
DSC01286.jpg

テンションメーターを使ってみたもののケブラーコードでは換算が出来ないのでテンション値は不明です。
DSC01287.jpg

この結果に納得いかなかったので一旦FFSをばらして、
紐を張る直後のひっぱりを調整したり、
紐をくるくる巻くようによりをかけてみたり、
3回ほどやり直したところ・・・


∑(゚Д゚)アァ!?

DSC01300.jpg

ハブフランジ部のケブラーが、バチン!と音を立てて切れてしまいました。
あーあ。

3回張り直しただけで切れるとは情けない。
いやいや、そもそも124kgfのスポークの代わりに使おうとしていたのがそもそも間違いなのかもしれません。
作業をやってみて感じた勘だと80kgf以下のスポーク代わりであれば実用出来るんじゃないか?と思うけど当然ながら論拠はありません。

ちなみにFFSの説明書には最大テンションの案内はありません。
「ケブラーはすげー強いから締めすぎてリムにダメージいかないように注意してね(英文の意訳)」と書かれているだけです。

最初の作業完了時にピンピンに張って横振れ3mmまで改善したことは確認していましたが、
仮にあの状態で実走したとしても走行中に紐が破断した可能性が高いと睨んでいます。
安全マージンを考えれば張れるだけ張ったとしたら逆方向に振れが出るくらいの状況でないと実用にはならないでしょう。



というわけで教訓

ファイバーフィックススポークが使えるかどうかはホイールのスポークテンション次第です。
予め自分が使っているホイールのテンションを調べておきましょう。
また、作業の時はタチ付きでスポークテンションが低下している状態のままセットしましょう。
あともう一つ、FFSを使ったニップルには無理がかかるので作業後は交換確定です。


その後・・・

作業がうまくいかずショックだったので全体テンションを下げるためにホイールを一旦全てバラしました。
緊急時にFFSが使えるスポークテンションにしておくことに決定ですw
全てのニップルを新品に交換して大よそ100kgf強くらいのテンションでホイールを組み直しました。
タチ付きなら90kgf以下にはなるでしょう。
これくらいならFFSがギリギリ使えるような予感がします。
FFSの予備はあるので試そうと思えばすぐに試せるのですが、
黙々と紙一枚以下まで縦振れ横振れを追い込んでしまったのでもうスポークを外したくありません。
いつかの機会に気が向いたらリトライしたいと思います。

バラしたついでにXR-200(20H)のリム重量を測定しました。
XR-200は、アルミクリンチャーリムの前提なら最軽量クラスです。
・・・それにしても365gとは、えらく軽い個体だわな。

何が言いたいかと言うと軽量リムはタチ付きだとテンションの下がりが大きいので、
今回の教訓を生かせば次の機会には成功出来るだろうという期待です。
DSC01315.jpg

ちなみに今回切れたファイバーフィックススポークですが、
ケブラーコードだけをどこかで調達してくれば再利用は可能です。

  1. 2016/12/15(木) 22:46:17|
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